エーミング
トータルエーミングができる魚沼エーミングワークス
先進安全自動車(ASV)にはカメラ、ミリ波レーダー、センサーなど安全運転を支援する先進安全装置が搭載されており、これらのシステムが正確に作動することが求められています。
事故等でクルマがダメージを受け修理をする際には、正確な測定と補正『トータルエーミング』が必須となります。
この測定と補正を行わず、従来の鈑金塗装のみで修理を完了した場合、先進安全装置が正しく作動しない、または誤作動を起こす可能性があり、危険な状態となり得ます。
例1 長年の使用や衝撃による歪みやズレからくる
長年の使用や衝撃などにより、足廻り装置に歪みやズレが生じ、ホイールアライメント(ホイールの整列具合)が正常ではなくなった一例
アライメントが基準通りであれば、このように真っすぐ走行します。
例えば何かしらの原因で後輪のアライメントが図のように狂うと、ハンドルを真っすぐにして走行しても、クルマは左に流れます。
クルマが左に行くので、ハンドルを右に切らないと直進できません。
その結果、進行方向(赤矢印)とクルマの向き(黄矢印)が違う方向で走行します。
これが大問題!
ブレーキサポートなどの先進安全装置のレーダーやカメラは、クルマの向き(黄矢印)と同じ方向を見ています。
進行方向(赤矢印)とクルマの向きがズレてしまっていると、レーダーやカメラが危険を察知するのが大幅に遅れてしまうのです。
ちなみに、進行方向とクルマの向きが2度ちがうと、30m先ではおよそ1mのズレになります。
60km/hで走行していれば、30m走る時間はわずか1.8秒です。
この状態ではとても「先進安全自動車」とは言えません。
例2 事故の衝撃によって車体に歪みが生じた
事故などの衝撃で、車体に歪みが生じた場合。または、過去の事故修理の際、ボディーアライメント(3次元車体計測と補正)を行わなかった場合
クルマの大きさやカタチはいろいろですが…どのクルマも立体的な「箱」です。
事故などで衝撃が加わると、衝撃が波及して、箱がわずかですが変形します。
損傷部分は見た目でわかりますが、波及のわずかな変形は見た目では確認できません。
これが大問題!
変形した箱に取り付けられているレーダーやカメラは、基準の位置や角度ではない可能性が高くなります。
当然、危険を察知できない可能性があるわけです。
ボディーアライメント(3次元車体計測と補正)を行えば、このような事態を未然に防ぐことができます。
この状態ではとても「先進安全自動車」とは言えません。
例3 ホイールアライメントとボディーアライメントをしていない
ホイールアライメントとボディーアライメントを行わずに、エーミングを行った場合
エーミングとは、レーダー、センサー、カメラなどの先進安全装置の「校正作業」のことです。
「レーダー、センサー、カメラが、正しい位置で正しい角度で取り付けられていますよ。」と、クルマに覚えさせるという作業です。
よく、基準値になるように調整する作業だと勘違いされることがありますが、そうではありません。
これが大問題!
前述のように、ホイールアライメントとボディーアライメントが正しくなければ、レーダーやカメラなどは危険を察知できないのです。この状態でエーミングをして、正しい位置だとクルマに認識させても、まったく意味がありません。
ホイールアライメントとボディーアライメントが基準値であれば、エーミング作業だけでも良いのですが、アライメントの良否は、実際に計測してみないとわかりません。
この状態ではとても「先進安全自動車」とは言えません。
もう、おわかりですよね。エーミングは、クルマが“真っすぐ”になっていないと意味がないのです。
まず、クルマが“真っすぐ”か確認する、そして補正する、それからエーミングという流れのトータルエーミングが標準です。
トータルエーミングの手順
外装チェック故障診断
センサー類の妨げになる異物のチェック。故障コードの確認。
ボディーアライメント
3次元計測器で車体の歪みを計測。必要であれば補正・修正をします。
ジグ式フレーム修正機で、ミリ単位での補正・修正が可能です。
タイヤチェック・空気圧調整
タイヤ不具合チェック。空気圧を基準値に調整。
ホイールアライメント
ホイールアライメントの計測。基準値から外れていれば補正・調整。
エーミング
正確に作動しているかの確認と校正。
試運転・故障診断
実走行で、各機能が正常に機能するか確認と、故障コード有無の確認。